Pips(ピップス)とは何か?
Pips(ピップス)とは、ある通貨の最小単位の1%のこと
FXについて調べてみたり、自分でトレードをしてみるようになったりすると、「Pips(ピップス)」という言葉を目にする機会が増えてきます。Pips(ピップス)とは、「ある通貨の最小単位の1%」のことを指す用語です。
ただ、これだけだと何のことだかよく分かりませんよね。そこでここでは、日本円を例として考えてみましょう。私たちが普段使っている日本円の一番小さい単位と言えば、「1円」ですよね。1円より少ない単位というのは日常生活で使用することはありません。なので日本円の最小単位は「1円」ということになります。Pips(ピップス)は、「ある通貨の最小単位の1%」ですので、日本円の場合は「1円×1%=0.01円」となるわけです。ちなみに0.01円は1銭に相当します。つまり、日本円で言う1Pipsは、1銭と同等です。
もうひとつ、今度はアメリカドルを例に考えてみましょう。アメリカドルの場合、ドルの下に、日常生活でも使用されるセントという通貨単位がありますので、最小単位は「1セント」です。つまりアメリカドルで言う1Pipsは、「1セント×1%=0.01セント=0.0001ドル」となります。セントではなくドルで考えた場合、日本円とは桁が異なってきますので、注意が必要です。
Pips(ピップス)を使う場面とは?
それでは、いったいどのような場面でこの「Pips(ピップス)」という用語を使うのでしょうか。代表的なのは、トレードにおいて為替の値動きを表現する場面です。たとえば、米ドルと日本円の相場が「1ドル=105.60円(105円60銭)」から「1ドル=105.40円(105円40銭)」に動いた場合、「ドル円相場で20Pipsの値動きがあった」などといったように言い表します。
そしてもうひとつ、Pips(ピップス)をよく使用する場面があります。それは、トレードの損益を表記するケースです。投資家はしばしば、トレードの損益を金額ではなくPipsで表記します。たとえば、「今日は30Pipsの利益が上がった」「昨日は15Pipsのマイナスが出た」などといった具合です。
トレードでの損益をPips(ピップス)で表記する理由
投資家が、実際の損益額ではなくPips(ピップス)でトレード成果を表記することが多いのは、そうしたほうがより正確にパフォーマンスの良し悪しを判断できるからです。たとえば、単に「10万円儲けた」と言っても、それが「100万円の資金を運用して得た10万円」なのか、「50万円の資金を運用して得た10万円」なのかは分かりませんよね。つまり、金額だけで損益を言い表しても、それがどのくらいのパフォーマンスなのか、ということが見えてこないのです。
一方、Pips(ピップス)で損益を表記すれば、「実際にいくらの金額が得られた(失った)」のかは分かりませんが、「それがどれくらいのパフォーマンス(成績)」なのかは公平に判断できます。また、普段からPips(ピップス)で損益を見ておくと、自分のトレードの状態や調子が一目で分かって便利です。
Pips(ピップス)のまとめ
ここまで、FXの頻出用語のひとつである「Pips(ピップス)」についてご紹介しました。最後に、重要なポイントをリスト形式でまとめてみます。
- Pips(ピップス)とは、ある通貨の最小単位の1%のこと
- Pips(ピップス)は、為替の値動きや損益を表記するときなどに使用される
- Pips(ピップス)でトレードの損益を表記すると、パフォーマンスの良し悪しを公平に判断できる
今後自分の損益を計測するときは、ぜひ金額だけではなく、「Pips(ピップス)」の観点からも見てみてくださいね。