FRB(連邦準備制度理事会)とは何か?
FRB(連邦準備制度理事会)とは、アメリカの中央銀行にあたる機関のこと
FRB(連邦準備制度理事会)とは、アメリカの中央銀行に相当する機関のことです。つまり日本における日本銀行(日銀)と同じような立ち位置・役割の機関だということですね。
日本だと日本銀行が単独で中央銀行の役割を果たしていますが、アメリカの場合は少々複雑です。アメリカはFED(連邦準備制度)と呼ばれる中央銀行のシステムを採用しており、全部で12の連邦準備銀行がエリアごとに中央銀行として機能しています。そして全米にあるそれらの連邦準備銀行を統括しているトップ組織こそが、FRBなのです。FRBは7名の理事で構成されており、アメリカの金融政策を決めるまさに最高機関となっています。
FRBを率いるのはFRB議長で、FRB議長の発言や決定はアメリカ経済に大きく影響することから、ニュースで話題に登ることもしばしばです。
FRBとセットでよく聞く「FOMC」とは何か
FRB関連のニュースで同時によく聞くのが、「FOMC(連邦公開市場委員会)」というキーワード。これはFRBが定期的に開催している会合で、FRBの7名の理事に加えて、連邦準備銀行の総裁5名が出席します。日本銀行で言うと、「金融政策決定会合」にあたるものです。
FOMCはFRBにおける最高の意思決定機関であり、このFOMCの会合によってアメリカの金融政策や金利が決定されます。FOMCは1年に8回の頻度で定期開催されることになっていますが、経済における非常事態が発生した場合などは、臨時で緊急招集されることもあります。
FOMCが開催された後に公表される情報には、2つの注目点があります。ひとつは政策金利で、ニュースでは毎回金利の上下に大きな注目が集まります。そしてもうひとつは、金利と同時に発表されるFOMCの声明文です。この声明文には、FOMCによるアメリカ経済の現況分析や見通しが含まれており、FRBによる以降の金融政策を予測する重要な鍵となります。
FRBの動向がFXに与える影響は?
FRB(連邦準備制度理事会)やFOMC(連邦公開市場委員会)の動向は、FXトレードに多大な影響を及ぼします。
FRBは金利の上げ下げや金融政策の決定、公開市場操作によるドルの流通量調整などを行っており、アメリカ経済とアメリカドルに対して非常に強い影響力を持っています。アメリカ経済の行方は世界経済と密接に連動しており、何よりアメリカドルは世界の基軸通貨です。そのため、FRB議長が小さな発言をしただけで世界各国の通貨レートが動いたり、日本を含む世界の株式市場で株価の変動が起こったりするほど、FRBの動向はアメリカ国内外の経済・金融に影響しています。
ですから、FXをするなら、FRBやFRB議長の動向には常に一定の注意を払っておくべきだと言えます。日々たくさんの経済ニュースが流れていて、その動きを追うのは大変な作業ですが、最低限、FRB関連のニュースだけでもチェックしておくと、日々のFX取引の役に立つはずです。
FRB(連邦準備制度理事会)についてのまとめ
ここまで経済ニュースでよく聞く「FRB(連邦準備制度理事会)」について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。最後に、今回の要点を簡単にまとめてみましょう。
- FRB(連邦準備制度理事会)とは、アメリカの中央銀行にあたる機関
- FRBは定期的にFOMCという会合を開催し、政策金利などを決定している
- FRBの動向は世界経済やFXトレードに大きな影響力を持っている
FXを始めたての方も、始めてからしばらく経って慣れてきた方も、ぜひ日頃からFRBのニュースをチェックするようにしてみてくださいね。