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オプション取引とは何か?

オプションとは、「将来の決められた期日までに、ある商品(為替や株価指数など)を、現時点で決められた価格で売買する権利」のことです。そしてこの権利を売買することを、オプション取引と言うのです。

たとえば、「1ヶ月後のこの日までに、この商品を5,000円で買う」という権利自体をオプションと言い、オプション取引ではその権利に「オプション価格(プレミアム)」という値段をつけて売買します。このオプション価格も、株価や為替のように常に変動していくのが特徴です。

ちなみに、オプションの期日のことを「満期日」、オプションの対象となる商品を「原資産」、決められた原資産の売買価格を「権利行使価格」、原資産を買う権利(オプション)を「コールオプション」、そして原資産を売る権利(オプション)を「プットオプション」と呼びます。

オプション取引に存在する4つの立場

さて、オプション取引では、コールオプション(原資産を買う権利)もプットオプション(原資産を売る権利)も、両方売買の対象となります。つまりオプション取引においては、全部で4通りの立場が考えられるわけです。

オプション取引の立場①

1つめの立場は、「コールオプションの買い手」です。この立場の人は、「原資産を買う権利」を保有することになります。コールオプションの買い手は、満期日に権利を行使するか放棄するかを選択でき、考えられる損失はプレミアムの額のみに限定されます。

オプション取引の立場②

2つめの立場は、「コールオプションの売り手」です。こちらは、「原資産を買う権利」を他の人に与える立場になります。コールオプションの売り手は、権利が行使された場合に、権利行使価格で必ず売らなければなりません。

オプション取引の立場③

3つめの立場は、「プットオプションの買い手」です。この立場の人は、「原資産を売る権利」を保有することになります。プットオプションの買い手は、権利を行使するかしないかを自分で選択でき、発生しうる損失はプレミアムの支払い額のみに限定されます。

オプション取引の立場④

そして4つめの立場は、「プットオプションの売り手」です。こちらは、「原資産を売る権利」を他の人に与え立場になります。プットオプションの売り手は、権利が行使された場合、買い手に対して権利行使価格で売る義務を負います。

オプション取引で考えられる2通りの決済パターン

オプション取引では、二通りの決済パターンが存在します。一つは、満期日に権利を行使するか権利を放棄するパターンです。この場合は、その状況に応じて、得になるほうが自動的に選択されることになります。

二つ目は、満期日が来る前にオプション(権利)を他の人に売るパターンです。オプションは、満期日以前であれば自由に売買することができます。

オプション取引についてのまとめ

最後に、この記事の重要なポイントを簡単におさらいしておきましょう。

  • オプションとは、将来の決められた期日までに、特定の商品を定められた価格で売買できる権利のこと
  • オプションをオプション価格(プレミアム)で取り引きすることを、「オプション取引」と言う
  • 原資産を買う権利のことを「コールオプション」、売る権利のことを「プットオプション」と呼ぶ
  • オプションは、満期日が来るまでは自由に売買できる

はじめは仕組みや概要を理解するのに手間取るかもしれませんが、ぜひ徐々にオプション取引に慣れていってくださいね。