FXにおけるテクニカルとは、チャートを基に為替変動を分析すること
テクニカルという言葉は、正式には「テクニカル分析」と言います。テクニカル分析とは、これまでの為替相場のチャートを分析し、これからの為替変動を予測していくスタイルのこと。テクニカル分析では、主にチャートのみに着目し、今後の流れを分析していきます。
テクニカル分析とよく比較されるスタイルとしては「ファンダメンタルズ分析」があり、こちらはチャートではなく、各国の経済状況や財政の状態などを基に相場を分析するものです。
テクニカルのメリットとデメリット
テクニカル分析は、世界中で多くのトレーダーが行っており、とてもポピュラーな分析スタイルです。そのため実に多様な手法が編み出されており、為替相場を様々な側面から詳細に分析することができます。
テクニカル分析を行うことで、「今現在の相場はどのようなトレンドなのか」といったことや、「どのあたりの時期でトレンドの潮目が変わりそうなのか」といったことを合理的に予測可能になります。さらに、過去の相場の推移を知ることで、FXにおける勘やコツも身につけていくことができるでしょう。
一方、テクニカル分析にも弱点はあります。それは、これまで起きたことのないまったく新しい事態には対応するのが難しいということ。テクニカルでは過去のチャートを基に分析を行うため、経済状況の大幅な変化などによる突発的な相場変動には弱いのです。
とは言え、テクニカル分析はFXの基礎と言える部分でもあります。テクニカル分析の手法を学ぶことは、必ず今後の役に立つでしょう。
テクニカルの代表的な手法をチェック!
テクニカル分析には数多くの手法がありますが、ここでは中でも代表的で基本的な2つの手法について、簡単に解説していきたいと思います。
テクニカルの代表的な手法①
1つめは、「単純移動平均線」です。これは、もっともオーソドックスかつ重要な手法のひとつになります。単純移動平均線とは、ある期間ごとの平均相場価格を繋いでいくグラフのこと。5日ごとや25日ごとなど、複数の期間の単純移動平均線を重ねることで、現在のトレンドや今後の流れなどをより正確に判断可能になります。たとえば、5日ごとの移動平均線が25日ごとの移動平均線を超えてきた場合、一定期間続いてきた売りの勢いが弱まり、上昇トレンドへの反転が始まる兆しだと考えることができます。
テクニカルの代表的な手法②
2つめは「ローソク足」です。ローソク足も、株取引など色々なトレードで使われる非常にスタンダードな手法。1日ごとや1週間ごとなど、指定した期間ごとに「始値・高値・安値・終値」をローソクのような罫線で把握します。そしてこのローソク足チャートを基に予測分析を行っていくわけです。たとえば終値のほうが始値より安い場合、その期間は「売り」のトレンドだということがわかりますよね。
テクニカルのまとめ
とても奥が深くて、学習しなくてはいけないことも多いテクニカルですが、ここではその初歩的な部分をご紹介してきました。今回の内容をまとめると、以下のようになります。
- テクニカルとは「テクニカル分析」の略で、為替チャートを基に予測分析すること
- テクニカル分析を行うことで、現在のトレンドを合理的に把握できる
- 過去に前例のない大幅な為替変動には対応が難しいのがテクニカルの弱点
- テクニカルの代表的な手法には、「単純移動平均線」や「ローソク足」などがある
FXを始めてから間もないうちは、自分の直感や、根拠の薄い自我流の分析に基づいてトレードしてしまいがち。しかしそれでは、仮に短期的に成功したとしても、長期に渡って安定した結果を残すのは難しいでしょう。テクニカルは、FXで成功するための大切な技術のひとつ。ぜひ面倒がらずに、一歩ずつ学んでいってくださいね。