証拠金とは何か?
証拠金とは、FX会社に担保として預けるお金のこと
FXの証拠金とは、一言で言ってしまえば、「FX会社に担保として預ける資金」のことです。
普通、投資などでお金を動かそうと思うと、その分の資金が必要です。たとえば、20万円分の取引をしたいのなら、20万円の資金が手元に必要となります。一見当たり前に思える話ですが、実はこの原則は、FXには当てはまりません。
FXの場合、自分の持っている資金よりも大きな額のお金を扱ってトレードすることが可能なのです。つまりFXなら、たとえば20万円の資金で、100万円分のお金を動かすことができるということ。これを実現しているのが「レバレッジ」という仕組みで、FXを他の投資と比較したときの、大きなメリットのひとつとなっています。
このレバレッジを利用した取引を行っていく際、FX会社に預ける担保として機能するお金が、証拠金というわけなのです。FXでは、この担保となる証拠金を基として、レバレッジをかけつつ外貨の売買をすることになります。
証拠金にはどんな種類があるの?
FXの証拠金には、いくつかの種類があります。ここでは、代表的な証拠金の種類について、一緒に見ていきましょう。
証拠金の種類①
まずは、「最低証拠金」です。FX会社によっては、「初回預かり証拠金」など、他の名前で呼んでいるところもあります。この最低証拠金は、新しく口座開設をしたときに預けなければならない、最初の証拠金となります。なお、中には最低証拠金が不要な業者もあります。
証拠金の種類②
次は、「必要証拠金」です。必要証拠金は、実際に売買を行う際に必要となる証拠金です。取引額に応じて、FX会社がそれぞれ独自にこの必要証拠金の額を定めています。ちなみに、この必要証拠金のことを「最低証拠金」と呼んでいる場合もあるので、要注意です。
証拠金の種類③
最後は、「有効証拠金」です。取引をしていると、為替相場の変動によって評価損益(その時点での利益/損失)が発生します。FX会社に預けている証拠金の額から、この評価損益を差し引いた(あるいは差し加えた)額が、「有効証拠金」となります。
よく聞く「証拠金維持率」って何?
FXのことを調べたり、実際にFXを始めてみたりすると、「証拠金維持率」という用語をよく聞きますよね。この証拠金維持率とは、何のことなのでしょうか。
FXの証拠金維持率とは、必要証拠金に対する、有効証拠金の割合のこと。「有効証拠金÷必要証拠金×100」という計算式でパーセンテージを求められます。
これだけでは少し実感が湧きづらいと思いますので、簡単な例を用いて考えてみます。たとえば、必要証拠金が10万円の取引で、10万円の証拠金にレバレッジをかけてドルを買ったとしましょう。その後、予想と外れて相場が下がってしまい、2万円の含み損が出てしまいました。このときの有効証拠金は、「10万円-2万円=8万円」となりますよね。そして、「8万円(有効証拠金)÷10万円(必要証拠金)×100=80%」が証拠金維持率だというわけです。
証拠金維持率は、各FX会社が定めている規定の割合以上を維持しないと、追証と言って、「証拠金を追加入金してください」というアラートが来ます。ここで指定期日までに追加入金しないと、強制決済されてしまう事態に。普段から、追証になってしまわないよう、ある程度のゆとりある取引を行うのが理想です。
証拠金についてのまとめ
FXを始めるなら押さえておきたい基礎用語のひとつである「証拠金」。その概要や種類などをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。最後に、重要な箇所を箇条書きでまとめてみました。
- 証拠金とは、FX取引を行う際に担保として預ける資金のこと
- 必要証拠金とは、取引額に応じて最低限必要となる証拠金のこと
- 有効証拠金とは、取引証拠金に評価損益を加味した金額のこと
- 証拠金維持率とは、必要証拠金に対する、その時点での有効証拠金の割合のこと
これからFXにチャレンジするという方は、ぜひこの記事で「証拠金」に関する知識をきちんとインプットしておいてください!