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ECB(欧州中央銀行)とは何か?

ECB(欧州中央銀行)とは、ユーロ圏における中央銀行のこと

ECB(欧州中央銀行)とは、「ユーロ圏における中央銀行」のこと。つまり、日本の日本銀行(日銀)やアメリカのFRBと同様の役割をユーロ圏で担っている機関というわけです。ECBの本店はドイツのフランクフルトに置かれています。

ご存じの通り、ヨーロッパのEUでは共通の通貨としてユーロが採用されています(ただし、EUには加盟しているものの、ユーロは未導入という国もあります)。ECBはこのユーロが使われているユーロ圏の金融政策や政策金利を決定しているのです。

なおユーロ圏に含まれる各国には、それぞれの国の中央銀行も存在します。しかしこれらの中央銀行は金融政策の決定権を持っておらず、すべてECBに託されている状態です。各国の中央銀行は、ECBで決定された金融政策に基づいて実際の業務を実行する役割を果たしており、いわば「ECBの支店」のような位置付けになっています。

 

ECB(欧州中央銀行)の主な役割とチェックすべきポイント

ECBはユーロ圏における中央銀行として、政策金利の上げ下げや金融政策の決定、ユーロの発行、外貨準備の維持管理などを行います。当然ECBの決定はヨーロッパのみならず、世界中の経済に影響を与えるため、投資家は常にECBの動きに注目しているのです。

ECBの動向の中でも特にチェックしておくべきなのが、ECB政策理事会です。ECB政策理事会はECBにおける最高の意思決定機関で、ECBの金融政策などはこの会合で最終的に決定されます。つまり日銀の金融政策決定会合や、FRBのFOMCのようなものですね。ECB政策理事会は定期的に開催されており、終了後の会見内容はその後のEU経済やECBの金融政策を占う上で非常に重要な情報ソースとなります。

 

ECB(欧州中央銀行)の動向がFXに与える影響は?

基軸通貨の米ドルの発行を担うFRB(連邦準備制度理事会)の動向はもちろん、FXに非常に大きな影響力を持っており、ドル円相場の変動にも直結します。そのため日頃から注意してチェックしている方も多いでしょう。

ECBが発行しているユーロは、世界経済において、その米ドルに次ぐ多大な存在感を誇ります。現在のところ、米ドルに続く第2の基軸通貨だと言っても過言ではないかもしれません。そのため、ユーロを保有している方は当然ですが、それ以外の方も、FX取引をしているなら一通りECBの政策動向は確認しておくべきだと言えます。

また、かつてのギリシャ危機のように、ユーロ圏諸国で金融危機が発生した場合、世界経済は計り知れないほどの影響を受けます。ユーロ圏は今も財政・経済面の課題が山積しており、ECBの果たすべき役割はますます拡大しているのです。

 

ECB(欧州中央銀行)のまとめ

今回は、ヨーロッパのユーロ圏における中央銀行、「ECB(欧州中央銀行)」について見てきました。最後に、ここまでの要点をリスト形式でまとめてみましょう。

  • ECB(欧州中央銀行)とは、ユーロ圏の中央銀行にあたる機関
  • ECBは定期的にECB政策理事会を開催し、政策金利などを決定している
  • ユーロは世界経済で大きな存在感があり、ECBの動向はFXにも影響する

FXの取引を行っている方は、ぜひ定期的にECBのニュースを確認するようにしてみてください。きっと日々のトレードの役に立つはずです。