CFDとは何か?
CFDとは「Contracts for Difference」の略で、日本語にすると「差金決済取引」と呼ばれます。この差金決済取引というのは、実際に商品を受け渡したりすることなく、取引で発生した利益や損失の差額だけが決済されるトレードのことです。投資で利益が出れば、その利益の分だけお金のやり取りが発生し、損失が出れば、同様にその損失の分だけお金のやり取りが発生します。
CFDでは、世界各国の株式指数や金、原油、天然ガスなど、様々な銘柄でトレードすることができます。そして実はFXは、このCFD取引の中の一部で、CFDの多様な取引ジャンルの中から、為替の部分だけを取り出したものです。なので基本的には、CFDとFXの仕組みやルールは重なっている部分が非常に多くなっています。
FXとCFDを比較したときの主な違いとは
さて、上記で述べたようにFXは広義のCFD取引の一部ですので、システムや特徴はそれほど変わりません。またCFDでもFXと同じように、レバレッジをかけることで、少ない資金から大きな額をやり取りすることが可能となっています。
一方、FXとCFDを詳しく比較してみると、それぞれの違いも少しずつ見えてきます。
FXとCFDの違い①
何よりの違いは、取引可能な銘柄の種類です。FXでは、投資する対象は当然為替のみですよね。それとは対照的に、CFDで投資できる対象商品は、金、銀、株価指数、原油、天然ガス、コーン、大豆など、非常に多岐にわたります(CFD業者によって具体的な銘柄は異なります)。
FXとCFDの違い②
もうひとつの大きな違いは、かけられるレバレッジの限度です。FXでは、レバレッジは最大25倍までとなっています(国内FXの場合)。その一方、CFDではレバレッジの最大限度が銘柄によって異なり、たとえば株式指数CFDなら10倍まで、金や銀といった商品CFDなら20倍までというように決まっています。
CFDのメリットとデメリット
それでは、CFDとFXを比べてみたときに、CFDでトレードをするメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
CFDのメリット
まずCFDのメリットとしては、やはり取引できる投資商品が非常に多いことが挙げられます。そのため、資産を様々な商品や銘柄に分散して投資することが可能になるわけです。また、取引によっては「オーバーナイト金利」という金利を貰うことができるのもメリットです。これはFXのスワップポイントと似ていますが、スワップ金利とは逆に、売りポジションの場合に受け取ることができる金利になります。
CFDのデメリット
CFDのデメリットとしては、トレードや特定の銘柄に関する日本語の情報が比較的少ないという点が挙げられるかもしれません。FXは国内でも人気が高いので、インターネットや書籍などでたくさんの情報が出回っており、割と取っ付きやすいと思います。しかしCFDに関する情報は、FXと比べるとまだまだ少ないため、最初はなかなか手を出しづらいという面もあります。
FXとCFDについてのまとめ
ここまでCFDの基礎について、そしてFXとCFDの違いについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか。最後に、大切なポイントをリスト形式でまとめてみましょう。
- CFDとは「差金決済取引」の略称で、実際に商品そのものを受け渡すことなく、発生した利益や損失の差額だけが決済されるトレードのこと
- FXに比べると、CFDで投資できる商品のジャンルはとても多い
- FXのレバレッジが最大25倍までなのに対し、CFDのレバレッジ限度は銘柄によって変動する
徐々に国内での認知度が上がってきている注目の投資商品であるCFD。気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。