商品先物取引とは?
商品先物取引とは、金や銀、原油、トウモロコシ、大豆などといった銘柄を売買する投資商品です。FXでは為替を対象に投資するのに対し、商品先物取引ではこうした実需の伴うモノが投資対象になります。
商品先物取引は、レバレッジを利用した証拠金取引となっているので、少ない資金で大きな額の取引を行うことができます。これは、FXと同じです。また、株式投資などと違い、夜間でもトレードを行えるという点も、FXと共通しています。
FXと商品先物取引の主な違い
それでは、FXと商品先物取引には、一体どのような違いがあるのでしょうか。
FXと商品先物取引の違い①
まず挙げられるのが、取引形式の差異です。FXは「相対取引」と言って、投資家とFX業者との間の直接取引が中心になります。なので取引をする業者によって、若干の価格の違いなどが発生します。一方、商品先物取引は「取引所取引」といって、すべてのトレードが取引所を介して行われます。そのため、選んだ業者によって価格が変わるということはありません。
FXと商品先物取引の違い②
もうひとつの違いは、「商品先物取引にはトレード期限が存在する」という点です。FXでは、特にトレード期限というものはありませんので、一度保有したものは好きなだけ持ち続け、好きなときに売買することが可能です。しかし商品先物取引には取引可能な期限が定められており(最長1年)、その期限が来るまでに必ず決済しなければなりません。
商品先物取引のメリットとデメリット
FXと比較した際の、商品先物取引のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
商品先物取引のメリット
代表的なメリットのひとつは、FXと比べてレバレッジの高い銘柄が多いという点です。国内FXのレバレッジは最大で25倍までですが、商品先物取引なら、銘柄によっては40倍や50倍というように、レバレッジ上限が非常に高いものも数多く存在します。
また商品先物取引の場合、金やトウモロコシ、あるいは原油のように、実需が伴っていたり、生産される地域が限定されていたりする銘柄がほとんどです。そのため、複雑な世界経済の動向を総合的に勘案して取引しなければならないFXよりも、比較的値動きの行方を読みやすいという面があります。これも商品先物取引ならではのメリットだといえるでしょう。
商品先物取引のデメリット
一方、商品先物取引のデメリットとしては、FXよりもトレードに関する制限が多く、自由度がやや低いという点が挙げられます。先述したように、商品先物取引にはトレード期限がありますので、売買のタイミングはある程度制限されます。
FXと商品先物取引についてのまとめ
ここまでFXと商品先物取引の違いについて比較してきましたが、いかがでしたでしょうか。最後に、この記事の重要ポイントをリスト形式でまとめてみましょう。
- 商品先物取引とは、金や銀、原油など、実需の伴うモノを売買する投資商品のこと
- 商品先物取引はFXと同様証拠金取引なので、レバレッジをかけることで、少額でも大きな額のトレードを行える
- FXが相対取引なのに対し、証拠金取引は取引所取引なので、利用する業者による価格の差異などは存在しない
- 商品先物取引は、最長で1年までのトレード期限が定められている
- 商品先物取引は銘柄によってレバレッジの上限が異なり、国内FXより上限が高いものも多い
商品先物取引とFXには共通点も多くあり、FXに触れたことのある人には、比較的取っ付きやすい投資商品だと言えます。興味のある方は、ぜひこれを機にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。